こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はウォルヴァ―ハンプトンワンダラーズに所属するDFアイヌーリについて深堀をしていきます。ウルヴズで長く活躍している存在でありながらその若さは魅力的で、ビッグクラブからの接触も多数。
そんなアイヌーリについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 179cm
【生年月日】 2001年6月6日
【出身国】 アルジェリア
【利き足】 左
【ポジション】 DF
【背番号】 3
【市場価値】 2900万ユーロ
主な獲得タイトル
特になし
プレー映像
まずはアイヌーリの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのアイヌーリの経歴を簡単に振り返りましょう。
パリFC下部組織 [2014‐2016]
現在の国籍はアルジェリアであるアイヌーリですが、出身はフランス・セーヌ=サン=ドニ県のモントルイユ。そんなルーツをもつアイヌーリは、2014年にパリFCの下部組織に入団します。
パリFCはその当時、フランスナショナルリーグ(フランスリーグ3部)でした。この時の選手記録はありませんでしたが、2016年の夏にアンジェBに移籍することになります。
アンジェB [2016‐2018]
出場試合数 | 10試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
アンジェへの移籍の際、アイヌーリはサウサンプトンからも関心を寄せられていたそうです。しかし、アンジェの採用責任者であったアクセル・ラブラティニエールがアイヌーリを引き抜くことに成功します。
その後、アンジェBでは10試合に出場しました。結果は今一つでしたが、2018年2月にアンジェのトップチームと正式に契約を結びます。16歳での契約でした。
アンジェ [2018‐2020]
出場試合数 | 23試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 3アシスト |
アンジェは当時、リーグ・アン(フランスリーグ1部)のチームで、アイヌーリは32節でベンチ入りを果たします。18/19シーズンは残りわずかだったため、出場は3試合にとどまりました。
19/20シーズンはアイヌーリにとって転機となるシーズンとなります。左サイドバックでの起用がメインとなっていたアイヌーリは17試合に出場し3アシストを記録します。
左サイドバックのレギュラーに定着しました。
この活躍もあり、2020年にはアンジェとの契約を2023年まで延長。しかし、欧州から関心を寄せられたアイヌーリは2020年10月にウォルヴァ―ハンプトン・ワンダラーズFCにレンタル移籍することになります。
ウルヴズ [2020‐2025]
出場試合数 | 116試合 |
得点 | 7得点 |
アシスト | 8アシスト |
ウルヴズへレンタル移籍したアイヌーリは移籍初年度に24試合1得点1アシストを記録し、プレミアリーグでも通用することを証明しました。
その結果を受けたウルヴズは2021年7月にアイヌーリを5年契約の完全移籍で獲得しました。
その後も順調に適応したアイヌーリは、多くの監督交代があった中でも安定してスタメンに名を連ねました。
毎年、ウルヴズは降格争いを繰り広げますが、アイヌーリらの活躍で降格を免れています。
プレースタイル
左SBと左MFを得意とする選手です。守備面は及第点で、クリーンな守備から攻撃に繋げます。繋げ方としては正確なパス、自身での持ち上がりなど、多彩な方法を用います。特に、足元の技術に自信を持っており、細かいタッチのドリブルはとてもディフェンダーとは思えません。年々その技術力は磨かれており、ウルヴズの攻撃の要となっています。
アイヌーリの魅力
【アイヌーリの魅力①:ディフェンダーとは思えないドリブルスキル】
Embed from Getty Images「ほんとにDFの選手か?」と思ってしまうほど足元の技術に長けており、持ち上がる際のドリブルは見事です。
狭いスペースからの脱却も得意としており、相手の逆を突きながらスピードで抜いていきます。イメージ的には、元マンチェスターシティのDFジョアン・カンセロの持ち上がり+細かいタッチのドリブルといったところでしょうか。
そのため、高い位置でボールを奪った際のアイヌーリのドリブルはFWの選手並みの破壊力があります。
とはいえ、球離れが悪い選手ではありません。DFとしてのリスクマネジメントはしっかりしており、無理にドリブルで運ぶことはありません。その点も、サッカーIQが高く見えます。
ここ最近(24/25シーズン開始時)ではマンチェスターシティからの関心も寄せられていることにも納得のいく選手です。
【アイヌーリの魅力②:比較的クリーンな守備】
Embed from Getty Imagesアイヌーリは守備面で特別に強さを見せるわけではないですが、比較的クリーンな守備をみせます。
例えば、相手のドリブルに対して少しボールをつついたり、身体を入れ切ってボールを奪取します。それはDFとして当たり前のことではありますが、本来DFは自ら足を出しにいったり、極端にワンサイドカットをするのはリスクを伴います。
つまり、DFはあくまで相手のプレーに対するリアクションが善になります。
しかし、アイヌーリの守備をみていると、自ら足を出しにいく守備が散見されます。つまり、リアクションの守備ではなくアクションな守備です。アクションな守備のメリットとしてはカットが上手くいけば前向きで奪うことになるので、すぐに攻撃に繋げることができます。反対にデメリットは、自ら仕掛けにいく分、重心が前のめりになってしまい、相手に抜かれてしまった場合のリカバリーが利かなくなります。
その点、アイヌーリはすぐに攻撃に繋げるための守備をしているように見えます。リスクを伴う守備ではありますが、前向きで奪える分、ゴール前でのギリギリのファールは少なくなります。
そういった意味では、アイヌーリの守備はクリーンです。しかし、アイヌーリの守備が「比較的」クリーンと表現したのは、やはりカード覚悟のファールもあるからです。
上記のような自身の得意とするかたちでの守備はクリーンにこなしますが、リアクションでの守備はクリーンとはいえないシーンも目立ちます。
そのような守備面での一長一短はある意味ではアイヌーリの魅力でもあるかもしれません。
【アイヌーリの魅力③:パスの精度とセンス】
Embed from Getty Images現代フットボールにおいてサイドバックのキック精度はカギを握ります。
近年だとリヴァプールに所属する両サイドバックの活躍は世界を驚嘆させました。
アイヌーリのパス精度はそれに引けを取りません。それでもアイヌーリのアシスト数が伸びないのは、ウルヴズのシステムや前線の決定力に起因するところがあります。
かつてのリヴァプールのように4-3-3のシステムで両サイドバックが高い位置をとるような戦術であればアイヌーリもアシスト数は伸びるでしょう。
現在のウルヴズがそのようなシステム・戦術・人員ではないことを考慮すれば、アイヌーリの記録しているアシスト数というのはまったく違和感のない数字だと思います。
セットプレーや動きの中でのアイヌーリのパスの精度は言わずもがなですが、そのセンスも抜群です。「え!?そこからだすの?」というシーンも多くありますが、しっかりパスとして成立しています。
↓2024年3月のFAカップ準々決勝コヴェントリー戦でみせたアイヌーリの驚きのパス↓
ビッグクラブへステップアップなるか
アイヌーリの魅力をお伝えしていきました。
サイドバックのとしては非常に器用な選手で、現代フットボールのかたちにフィットしています。現在は左サイドバック中心での起用となっていますが、おそらく中盤での起用にも応えられるはずです。少なくとも、偽サイドバックのような動き方はできます。
現在、マンチェスターシティには本職左サイドバックの選手が少なく、内部ではその選定が始まっているはずです。その選定にアイヌーリの名前はあると思います。
アイヌーリがビッグクラブで活躍できるかどうかは不透明ですが、そのポテンシャルは間違いなくあります。そしてハマった時には大きな武器として躍動するでしょう。
是非アイヌーリの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!