こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はマンチェスターユナイテッドに所属するDFディオゴ・ダロトについて深堀をしていきます。ダロトは、マンチェスターユナイテッドでの活躍が危ぶまれていた選手でした。しかし、2023-2024シーズン後半から、自身のユーティリティ性を高いレベルで発揮できることを証明。今では、チームの器用屋としてチームを下支えしています。
攻撃関与能力 | ★★★ |
守備貢献能力 | ★★★ |
サッカーIQ | ★★ |
身体能力 | ★★★ |
そんなディオゴ・ダロトについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 184cm
【体重】 78kg
【生年月日】 1999年3月18日
【出身国】 ポルトガル
【利き足】 右
【ポジション】 DF
【市場価値】 57億円
主な獲得タイトル
クラブ/代表 | 大会名 | 獲得回数 | 獲得年度 |
マンチェスターユナイテッド | FAカップ | 1回 | 2023-2024 |
カラバオカップ | 1回 | 2022-2023 | |
ポルト | プリメイラ・リーガ | 1回 | 2017-2018 |
ポルトB | プレミアリーグインターナショナルカップ | 1回 | 2016-2017 |
ポルト U-23 | プレミアリーグインターナショナルカップ | 1回 | 2017-2018 |
ポルト U-19 | カンペオナート・ナシオナル・デ・ジュ二オリス | 1回 | 2015-2016 |
U-17 ポルトガル代表 | UEFA U-17 チャンピョンシップ | 1回 | 2016 |
プレー映像
まずはディオゴ・ダロトの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのディオゴ・ダロトの経歴を簡単に振り返りましょう。
ポルト下部組織
在籍期間 | 2008-2017 |
出場試合数 | 17試合 |
得点 | 2得点 |
アシスト | 2アシスト |
2008年にポルトガルの名門であるFCポルトの下部組織に入団したダロト。2017年1月にポルトB(ポルトガル2部)に召集されます。
ポルトB
在籍期間 | 2017-2017 |
出場試合数 | 23試合 |
得点 | 2得点 |
アシスト | 0アシスト |
2017年1月のレイションイスSC戦でプロデビューを果たし、同シーズンは残り2試合に出場しました。続く2017-2018シーズンはポルトBでの活動がスタートしましたが、10月にトップチームから声がかかります。
ポルト
在籍期間 | 2017-2018 |
出場試合数 | 7試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 1アシスト |
トップチームでのデビュー戦はタッサ・デ・ポルトガルという国内カップ戦でした。この10月のカップ戦以降、年内のトップチームでの出場はありませんでしたが、2018年2月に国内リーグ戦に初出場をすると、国外からの評価を高め、イングランドの名門マンチェスターユナイテッド(イングランド1部)から声がかかります。
マンチェスターユナイテッド
在籍期間 | 2018-2020 |
出場試合数 | 35試合 |
得点 | 1得点 |
アシスト | 2アシスト |
2018年6月6日にマンチェスターユナイテッドへの完全移籍が発表されます。移籍金は1900万ユーロでした。そして、ダロトに目を付け、チームに加えたのは同胞のジョゼ・モウリーニョ監督でした。
モウリーニョから期待されただけあり、移籍して間もなくスタメンとして活躍します。しかし、2018年12月18日にモウリーニョ監督が解任。さらには次シーズンである2019-2020シーズン開幕直後にダロトは鼠径部の怪我を負ってしまい離脱。その離脱期間中にスタメンの座を奪われるなど、ダロトは短期間で度重なる苦境に立たされます。
そして、2020年10月にACミランへレンタル移籍が決まります。
ACミラン
在籍期間 | 2020-2021 |
出場試合数 | 33試合 |
得点 | 2得点 |
アシスト | 3アシスト |
ACミランに加入後、背番号5番を着用したダロトは右サイドバックとしての評価を高めていきます。1シーズンを戦い、33試合2得点3アシスト。怪我から明けてすぐに新天地でプレーすることになりましたが、期待以上の活躍を見せました。
これを受け、再びマンチェスターユナイテッドに復帰します。
マンチェスターユナイテッド
在籍期間 | 2021~ |
出場試合数 | 122試合 |
得点 | 5得点 |
アシスト | 7アシスト |
2021-2022シーズンからは改めてプレミアリーグの舞台で戦うことになったダロト。復帰後すぐのスタメンとはなりませんでしたが、シーズン途中にラルフ・ラングニック監督が就任すると、ライバルであったワンビサカのビルドアップ能力の低さと、攻撃時の物足りなさが露呈し、ダロトの出場機会が増えました。
それ以降、2度の監督交代を経験しましたが、安定してスタメンで起用されるようになり、テンハグ体制では左サイドバックとしての能力も見いだされるなど、自身のユーティリティ性にさらなる磨きをかけています。
代表歴(A代表)
出場試合数 | 27試合 |
得点 | 3得点 |
アシスト | 2アシスト |
プレースタイル
本職は右サイドバック。しかし、状況に応じて左サイドバックでもプレー可能で、そのクオリティも高く、右サイドと同様のものが期待できます。対人守備は及第点と言ったところで、得意のフィジカルとスピードを活かして相手を阻みます。サイドバックとしては身長が比較的大きい(185cm)ため、空中戦を苦としません。身体能力も高いため、空中戦は迫力があります。攻撃においては、的確なクロスボールの配給に定評があり、左足であってもチャンスクリエイトが可能です。
ディオゴ・ダロトの魅力
【ディオゴ・ダロトの魅力①:両サイドで同クオリティ】
Embed from Getty Imagesダロトは左右どちらのサイドバックも器用にこなします。
通常、利き足のサイドがプレーしやすいですが、ダロトはそれを感じさせません。ビルドアップ、配給、オーバーラップなど、どれも適切なタイミングで行います。特に、クロスボールの質は年々向上しており、左サイドからでも良いクロスが期待できます。
また、味方を上手く使いながら前線に上がっていくプレーを得意としており、スピードに乗った状態でのワンツーには迫力があります。その際も、味方のポジションや動きによって、オーバーラップとインナーラップを使い分けます。スピードもある選手のため、タイミングさえ合えば、ほとんどの確率でクロスボールを上げることができます。
両サイドでこれだけのクオリティを担保できる選手のため、攻撃の幅が広がります。
【ディオゴ・ダロトの魅力②:我慢しつつもちょっかいをかける対人守備】
Embed from Getty Images対人守備に定評があるタイプではありませんが、忠実に守り手としての役割をこなします。相手ウィングと一対一の場面では、中腰・半身の体勢で相手のドリブルをじっと観察します。特徴的なのは、足はださないものの、上半身の動きでボールを取りに行く素振りを見せること。ダロト側からアクションをすることは多くはないですが、相手にとって警戒せざるを得ないちょっかいを出します。
もちろん、相手に侵入されすぎた際、相手のボールが伸びた際にはガッツリ奪いにいきます。やや足だけ先に出してかわされるシーンもありますが、スピードもあるため追いつくことが可能です。
そのような、機を見て奪いに行けるアクションを常にとっている選手です。
【ディオゴ・ダロトの魅力③:高い成長意欲】
Embed from Getty Images試合中には見えづらい部分ではありますが、縦軸でダロトを観察していると、数年で成長を感じる選手です。
マンチェスターユナイテッド在籍時、特にスールシャール政権下では、ダロトのパフォーマンスは決して評価できるものではありませんでした。ただサイドバックとしての役割をこなせるように頑張っているようでした。
それもあり、2020-2021シーズンにミランから声が掛かり、武者修行に出ました。ミランから復帰後もそこまで良いプレーをしていた印象はありませんでした。ただ、出場機会を与えれば、観客を煽り、味方を鼓舞する姿は見受けられました。
この時期に着実に何かを積み上げたダロト。2022-2023シーズンからテンハグ監督が就任すると、移籍候補にも挙げられていたにもかかわらず、徐々に適合を見せました。目立った特徴がない選手のため、サポーターからは掴み所のない選手として認知されていましたが、それは万能さゆえの器用貧乏。出場機会を得れば得るほどチームに溶け込み、攻守でなんでもできる能力を見せつけました。
そのような、苦しい時期を乗り越え、ビッグクラブで更なる成長を実現したのがダロトです。
他ポジションでの活躍は
ディオゴ・ダロトの魅力をお伝えしました。
ダロトは自身の適性が左サイドにもあることを証明しました。それは決して偶然ではなく、右サイドでのクオリティを加味したうえでの必然的な起用からでした。そして、左サイドでも高クオリティなプレーを提供できることをここ数年で証明しています。
現代フットボールにおいては高いユーティリティ性が求められ、特にサイドバックの選手は「中盤の役割」を担うこともあります。ダロトの技術をみていると、そのポテンシャルは間違いなくあり、偽サイドバックとしての活躍はかなり期待できると思います。
また、アモリム監督が就任以降、3-4-2-1のシステムを採用するようになり、右サイドハーフのポジションが激戦となりました。そんな中、ダロトの持つ攻守のバランス感は見逃せません。今後、サイドハーフとしての活躍、はたまた中盤としての活躍など、新たなポジションを開発していくダロトに注目です。
是非ディオゴ・ダロトの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!