こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はレスターに所属するFWジョルダン・アイェウについて深堀をしていきます。アイェウは長きにわたってクリスタルパレスで活躍した選手。前線であればどのポジションでもこなせる器用さを持ち、チームの攻撃を牽引します。
攻撃関与能力 | ★★★ |
守備貢献能力 | ★★★ |
サッカーIQ | ★★ |
身体能力 | ★ |
そんなジョルダン・アイェウについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 182cm
【体重】 80kg
【生年月日】 1991年9月11日
【出身国】 ガーナ
【利き足】 右
【ポジション】 FW
【市場価値】 7億円
主な獲得タイトル
クラブ/代表 | 大会名 | 獲得回数 | 獲得年度 |
マルセイユ | トロフェ・デ・チャンピョンズ | 2回 | 2011-2012・2010-2011 |
クープ・ドゥ・ラ・リーグ | 3回 | 2011-2012・2010-2011・2009-2010 | |
リーグ・アン | 1回 | 2009-2010 |
プレー映像
まずはジョルダン・アイェウの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのジョルダン・アイェウの経歴を簡単に振り返りましょう。
マルセイユ下部組織
在籍期間 | 2006-2009 |
マルセイユの下部組織でキャリアをスタートさせたアイェウ。下部組織で3年のプレー期間を経て、マルセイユと3年間のプロ契約を結びます。
マルセイユ
在籍期間 | 2009-2014 |
出場試合数 | 147試合 |
得点 | 22得点 |
アシスト | 7アシスト |
2009年の12月、FCロリアン戦でデビューを飾ります。当時、18歳でデビューを果たしたアイェウには大きな期待が寄せられました。結果的に、移籍初年度はトップチームで4試合1得点の活躍をしてシーズンを終えました。
2010-2011シーズンからは本格的にトップチームでの戦いに参戦します。決して、多くの得点を記録する選手ではないものの、その実力は本物で、チームを去る2013-2014シーズンまでの4年間で118試合に出場しました。
2013-2014シーズンの序盤にソショー=モンベリアル(フランス1部)にレンタル移籍することが決まります。
ソショー=モンベリアル
在籍期間 | 2014-2014 |
出場試合数 | 18試合 |
得点 | 5得点 |
アシスト | 1アシスト |
新天地でも安定したプレーを披露したアイェウ。短い在籍期間にもかかわらず、5得点を記録し、攻撃陣を牽引しました。
2013-2014シーズンが終了した2014年7月にFCロリアン(フランス1部)への移籍が発表されます。
ロリアン
在籍期間 | 2014-2015 |
出場試合数 | 33試合 |
得点 | 13得点 |
アシスト | 5アシスト |
4年契約でロリアンに加入したアイェウは、早速スタメンとして起用されるようになります。ロリアンでの在籍期間も1シーズンとなりましたが、33試合に出場し、13得点を記録するなど、抜群の安定感を披露しました。
当時24歳だったアイェウにイングランド方面への移籍が囁かれます。獲得に名乗りを上げたのはプレミアリーグの古豪アストンヴィラ(イングランド1部)でした。
2015年7月にアストンヴィラへの移籍が発表されます。
アストンヴィラ
在籍期間 | 2015-2017 |
出場試合数 | 58試合 |
得点 | 10得点 |
アシスト | 4アシスト |
移籍後まもなくしてスタメンを勝ち取ったアイェウ。初めての海外でのプレーになりましたが、すぐに適応し移籍初年度から36試合7得点の活躍をみせます。
続く2016-2017シーズンも約半年で22試合3得点4アシストと、ブレることなく得点を記録しました。
その後、2017年1月の冬の移籍で同じくプレミアリーグのスウォンジー・シティに加入することが決まります。
スウォンジー・シティ
在籍期間 | 2017-2018 |
出場試合数 | 58試合 |
得点 | 4得点 |
アシスト | 7アシスト |
2016-2017シーズンも佳境になるころにスウォンジー・シティに加入することになったアイェウ。期待を背負いすぐにスタメンに抜擢されます。すると、残り14試合に出場し、1得点3アシストとまずまずの成績を残します。
続く2017-2018シーズンは44試合もの試合をこなし、ここでも11得点3アシストを記録しました。チームは2部に降格となりましたが、アイェウ自身は波のない安定したゴール関与を見せました。
チームの降格とともにアイェウも2部でのプレーを予期していたころ、同じくプレミアリーグのクリスタルパレスがアイェウのレンタル移籍を発表します。
クリスタルパレス
在籍期間 | 2018-2024 |
出場試合数 | 212試合 |
得点 | 23得点 |
アシスト | 21アシスト |
これまで安定したゴールへの関与数を示してきたアイェウですが、クリスタルパレスでの1年目は珍しく25試合2得点2アシストと、本領を発揮するには至りませんでした。
それでも、試合での貢献度が評価され、シーズン終了時の2019年に3年契約で完全移籍を果たします。すると、2019-2020シーズンからは復調を見せ、39試合9得点2アシストを記録。
2021-2022シーズンにはロイ・ホジソン監督からパトリック・ヴィエラ監督に代わるも、アイェウの重要性は変わらず、センターフォワードから右ウィング、左ウィングまでをオールマイティーにこなしました。その結果、2021-2022シーズンにはプレミアリーグでトップのプレス回数を記録しました。
それ以降も年間で40試合近くを安定してこなしたアイェウ。長きにわたって活躍したクリスタルパレスから、次なる新天地へ向かいます。
レスターシティ
在籍期間 | 2024~ |
2024年8月にレスターシティへの加入が発表されます。2年契約でした。
移籍初年度からベテランとしてチームの攻守を牽引する活躍を見せています。
表歴(A代表)
出場試合数 | 85試合 |
得点 | 29得点 |
アシスト | 5アシスト |
プレースタイル
CF/RW/LWの前線であればどの位置でもプレー可能な選手。スピードはなく身体能力も際立たないものの、的確な状況判断能力と冷静さを武器に闘います。特に、相手が密集する地帯でのボールキープやドリブル能力に優れており、上手く身体を使いながらスルスルッと密集をかいくぐります。また、前線の守備のスイッチを入れる役割を担えるため、守備貢献度も非常に期待できます。
ジョルダン・アイェウの魅力
【ジョルダン・アイェウの魅力①:バランスの良い得点&アシスト】
Embed from Getty Imagesアイェウがこれまでのキャリアで記録した得点数とアシスト数は、非常に安定感があります。1シーズンで記録する得点数とアシスト数はそこまで多くはないものの、バランスよく記録できており、「得点力よし、アシスト力よし」の選手と言えます。
得点に関しては、ゴール前での高い嗅覚を持っているため、ストライカーのような立ち回りができています。GKがファンブルしたボール、ゴール前でのセカンドボール、ペナルティーエリア付近でのルーズボールなど、フィフティーフィフティーのボールにはいち早く反応します。
アシストに関しては、時折見せる高精度クロスや意外性のあるパスもありますが、譲れる部分はしっかり譲るアイェウの気性面が表れています。FWの選手はどうしてもゴールに執着しますが、アイェウは譲れるところはちゃんと譲る選手です。ゴールを取るための最適解をいつも探しています。そのため、ゴール前であってもよりゴールを決める可能性の高い他の選手にボールを託し、お膳立てすることもあります。
そのような、「ストライカー気質なところ」と「ゴールに執着しすぎないところ」がアイェウの魅力であり、得点数・アシスト数ともに安定している要因です。
【ジョルダン・アイェウの魅力②:冷静なトラップ・ドリブル・シュート】
Embed from Getty Images足元の総合的な技術が高いのも魅力の1つです。柔らかいトラップからドリブルへの移行、ドリブルからのスムーズなシュートなど、滞りなくすべてをこなせます。
特に、狭いスペースでのボールキープに優れており、ゴール前であっても相手をいなしてシュートまでもっていくことができます。
GKとの一対一や、ゴール前でのこぼれ球など、一瞬の高い集中力が求められる場面であっても、冷静なフィニッシュワークが可能です。年齢を重ねるごとに総合的な技術が成熟しているようにも見え、足元でボールを受けることさえできれば非常に頼れる選手です。
また、ベテラン選手としての役割もしっかりわきまえているため、攻撃時には独力で突破を試みることは少なく、味方の上りを待ちながら流動的な攻撃を意識します。その際の、状況判断は見事で、上がった選手を使うタイミング、パスの位置、パスの強さは「さすがベテラン」といったところです。
【ジョルダン・アイェウの魅力③:ひたむきなプレス】
Embed from Getty Images前線からの守備のスイッチを入れられるアイェウ。その姿勢は常にひたむきで、最大限の努力を惜しみません。ベテラン選手でありながら、前線で守備に貢献してくれるため、後方の選手の精神的支柱にもなります。
守備での貢献は精神的支柱としての役割だけではありません。守備そのもののクオリティも高いです。コース限定からボールホルダーに徐々に詰め寄り、自身の射程圏内ともなれば強いフィジカルを活かしてガッツリ奪いに行きます。奪った後もフィジカルでボールと相手をホールドし、的確に味方へボールを繋ぎます。
スピードこそないものの、コース限定から巧みに奪いに行ける選手のため、前線での守備のクオリティとしては十分に高いです。
時代がついてきた
ジョルダン・アイェウの魅力をお伝えしました。
アイェウのプレーは決して素早くなく、強度に優れているわけでもありません。それは昔からの彼のプレースタイルです。そのため、2024-2025シーズン開幕時には33歳ですが、まったく年齢を感じさせません。
2000年の初期から活躍している選手は、何かしらの突出した能力を持っている印象があります。しかし、アイェウにはそのような点がなく、非常にバランスの取れている選手です。
そんなアイェウが他に埋もれずに素晴らしいキャリアを積めたのは、万能さが評価されてきたからだと思います。現代フットボールはまさにその「万能さ」が求められています。そういった意味では、ようやくアイェウに時代がついてきたと表現できそうです。
是非ジョルダン・アイェウの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!