こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はチェルシーに所属するDFマルク・ククレジャについて深堀をしていきます。ククレジはとにかく左サイドで攻守にわたって走ります。そのコース取りやタイミングもばっちりで、味方へのサポートを惜しみません。また、ウィングバックとしての起用、偽サイドバックの動きにも対応しており、ユーティリティ性のある選手です。
そんなククレジャについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 177cm
【生年月日】 1998年7月22日
【出身国】 スペイン
【利き足】 左
【ポジション】 DF
【背番号】 3
【市場価値】 3750万ユーロ
主な獲得タイトル
スペイン代表
EURO:1回 (2024)
チェルシー
フロリダカップ:1回 (2023)
プレミアリーグサマーシリーズ:1回 (2023)
バルセロナ
スーペルコパ・デ・カタルーニャ:1回 (2018)
ラ・リーガ:1回 (2017-2018)
コパ・デル・レイ:1回 (2017-2018)
ジョアン・ガンペール杯:1回 (2017)
プレー映像
まずはククレジャの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのククレジャの経歴を簡単に振り返りましょう。
バルセロナ下部組織 [2012-2016]
ククレジャはエスパニョールの下部組織出身で、2012年にバルセロナの下部組織に入団しました。
下部組織内での活躍が評価され、2016年にプロ契約を結びます。その後、2017-2018シーズンにバルセロナのセカンドチームであるバルセロナ・アトレティックに配属されます。
バルセロナ・アトレティック[2016-2018]
出場試合数 | 54試合 |
得点 | 1得点 |
アシスト | 4アシスト |
2016年11月に行われたCEルスピタレート戦でプロデビューをします。
バルセロナ[2016-2018]
出場試合数 | 1試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
2017-2018シーズンに念願のトップチームデビューを果たし、コパ・デル・レイの優勝を経験しました。しかし、ラ・リーガでの出場はなく、2018年にエイバルにレンタル移籍をします。
エイバル[2018-2019]
出場試合数 | 33試合 |
得点 | 2得点 |
アシスト | 2アシスト |
2018年11月でのレアルマドリード戦での3‐0の勝利に貢献したククレジャは、世界から注目される存在になります。同シーズンはコンスタントに試合に出場し、トータル33試合に出場しました。
2019年5月、エイバルが買取オプションを行使します。それを受けたバルセロナは、400万€の買戻しオプションを行使。ククレジャは再びバルセロナに復帰となりました。
バルセロナに復帰したククレジャはヘタフェ(スペイン1部)にレンタル移籍をします。
ヘタフェ[2019-2021]
出場試合数 | 86試合 |
得点 | 4得点 |
アシスト | 7アシスト |
移籍後、すぐにスタメンの座につき出場機会を得たククレジャ。ピッチ上を駆け回る献身性、親しみやすい風貌はサポーターから愛されました。
2020年6月にヘタフェが買取オプションを行使します。1000万€でした。
2021年8月の夏移籍でブライトン(英1部)への移籍が決まります。5年契約でした。
ブライトン[2021-2022]
出場試合数 | 38試合 |
得点 | 1得点 |
アシスト | 2アシスト |
1500万ポンドの移籍金でブライトンに移籍したククレジャは、左サイドバックを定位置としながら、ウィングバックの起用にも応えました。そのユーティリティ性と献身性がビッグクラブから注目されます。
スタメンの座を譲ることなく1年を終えたククレジャは2022年8月にチェルシー(英1部)に完全移籍を果たします。移籍金はサイドバック史上最高額の6200万ポンドでした。
チェルシー[2022-2025]
出場試合数 | 59試合 |
得点 | 1得点 |
アシスト | 4アシスト |
2022-2023シーズンの開幕戦で早速デビューをします。同ポジションのイングランド代表DFチルウェルが負傷していたこともあり、出場機会を伸ばしていきます。
結果的には移籍初年度から33試合に出場しました。トーマス・トゥヘル監督が解任されて以降も、安定して試合に出場しており、偽サイドバックとしても活躍するなど、求められるスタイルに応えています。
プレースタイル
運動量とテクニックで勝負する左サイドバック。その運動量はすさまじく、試合中は止まることを知りません。攻撃であれば、オーバーラップとインナーラップを使い分け、守備であればしつこく相手を追い回します。また、足元の技術に優れており、ビルドアップ時には中盤に入ってプレーすることもできます。
マルク・ククレジャの魅力
【マルク・ククレジャの魅力①:豊富なスタミナ】
Embed from Getty Images現代のフットボールにおいてはサイドバックの運動量が求められます。
その点、ククレジャは大満足の走行距離を記録します。どの試合においても攻守両面で顔を出し、味方をサポートします。特に、攻撃時におけるオーバーラップは魅力的です。
特別に足の速い選手ではないですが、ウィングの選手にボールが入ると必ずその横を駆け抜けていきます。
堅い守備ブロックを形成するチームと対戦した場合、少しでも陣形を乱す必要があります。陣形を乱すためには攻撃側が動きを付けなければなりません。その点、ククレジャの度重なるオーバーラップが攻撃の糸口を作ります。
たとえ、ククレジャにボールが渡らずとも、ククレジャのオーバーラップによって引き寄せられた相手DFのスペースに穴が開きます。そのスペースをウィングのドリブルなり、中盤選手の上りなどによって使うことができます。
そのような、連続してオーバーラップをかけることができる選手は決して多いわけではありません。
【マルク・ククレジャの魅力②:的確なサポート体制】
Embed from Getty Images魅力①でお伝えした運動量の延長にあるのがククレジャのサポート体制です。
左サイドで起こる事象には常に顔を出すククレジャ。そのため、味方のパスコースを作ったり、相手を引き寄せたりと、ボールの逃げ道を「ククレジャの動き」で作ってくれます。
また、ククレジャは偽サイドバックとしてもプレーできるため、味方を多方面からサポートすることができます。これは、ある程度の技術を持ち、IQが高いレベルにないと難しいプレーです。
一方で、「サポートをしないサポートの仕方」も身に着けています。ブライトン時代によく見られた光景ですが、自身と組むウィンガーの選手がドリブルを得意としていた場合、過剰にオーバーラップをしません。それは、ウィンガーの選手が相手と1対1で勝負させるためです。オーバーラップをすると、少なくとも、相手DFが1人引き出され、2対2の状況になります。もし、ウィンガーの選手が相手を1人かわしたとしても、もう1人のDFが立ちはだかることになります。
それをわかっているククレジャはあえてサポートにいきません。そのような、選手の特徴や状況に応じてプレーを選択できるのがククレジャです。
【マルク・ククレジャの魅力③:テクニック】
Embed from Getty Imagesテクニックを有するサイドバックは珍しくありませんが、ククレジャのテクニックは相手と対峙した際に発揮され、攻撃の際に有効です。
テクニックのあるサイドバックというと、ジョアン・カンセロやリコ・ルイスなどが想像されます。これらの選手はなんでも器用にこなす選手で、スピード感あるドリブルにテクニックを混ぜたり、中盤に入って創造性のあるパスを出すことができます。観ていてワクワクするプレーです。
ククレジャのテクニックはそれとは異なります。相手のプレッシングにはまる、もしくは高い位置でボールを奪われそうになった際に、テクニックによってボールの逃げ道を作り出します。
主に、ボールを静止させた状態で行うボディフェイントが得意な選手です。サイドでボールを受けた際、相手のプレッシングに応じて無駄なタッチはせず、常に扱いやすい位置にボールを置いています。これにより、相手のプレッシングがかかりにくくなるほか、ボールロストを減らすことができます。
そのような小さなテクニックをサイドで駆使しているのがククレジャです。
ブライトン時代の栄光へ
マルク・ククレジャの魅力をお伝えしていきました。
チェルシーに移籍して以降、常にスタメンとして出場する選手になりました。しかし、ブライトン時代に見せた「絶対的な存在」にはなっていません。ブライトンではその時代のサイドバクを代表するような選手の一人で、それはチェルシーへの移籍金にも表れています。
他チームのサイドバックが流行に追いつき、そのうえで個を高めています。その中で、ククレジャが再び世界を牽引する立場となるのか注目です。
是非マルク・ククレジャの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!