こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はウェストハムに所属するMFトーマス・ソウチェクについて深堀をしていきます。ソウチェクは激しいチェックや前線へのランニングなど、随所で輝きを見せる印象ですが、実は「安定感」が凄まじく、ほとんどの試合に出場している選手です。
そんなソウチェクについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 190cm
【生年月日】 1995年2月27日
【出身国】 チェコ
【利き足】 右
【ポジション】 MF
【背番号】 28
【市場価値】 3900万ユーロ
主な獲得タイトル
ウェストハム
カンファレンスリーグ:1回 (2022-2023)
スラヴィア・プラハ
ポハールFACR:2回 (2018-2019・2017-2018)
チェコ・リーグ:1回 (2018-2019)
プレー映像
まずはソウチェクの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのソウチェクの経歴を簡単に振り返りましょう。
スラヴィア・プラハ[2013-2014]
ソウチェクは2013年にチェコの名門スラヴィア・プラハに入団します。
その後、2014-2015シーズン途中で同じくチェコのFKヴィクトリア・ジジュコフへとレンタル移籍をします。
FKヴィクトリア・ジジュコフ [2014-2015]
出場試合数 | 14試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
ヴィクトリア・ジジュコフへと移籍したソウチェクは2015年3月のファスタフ・ズリーン戦でプロデビューを果たします。
約1年の在籍になりましたが、14試合に出場しました。
スラヴィア・プラハ[2015-2017]
出場試合数 | 43試合 |
得点 | 7得点 |
アシスト | 0アシスト |
ヴィクトリア・ジジュコフでの1年を終えて、再びスラヴィア・プラハへと復帰します。復帰したシーズンから出場機会を増やしていきます。2015-2016シーズンは30試合に出場しました。
2016-2017シーズンは13試合に出場し、シーズン途中でスロヴェン・リベレツ(チェコ1部)にレンタル移籍が決まります。
スロヴェン・リベレツ[2017]
出場試合数 | 13試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
スロヴェン・リベレツでは、およそ半年で13試合に出場し、再びスラヴィア・プラハにレンタルバックをします。
スラヴィア・プラハ[2017-2020]
出場試合数 | 113試合 |
得点 | 31得点 |
アシスト | 3アシスト |
再びスラヴィア・プラハに戻ってからは圧巻の活躍を続けます。2017-2018シーズンには39試合、2018-2019シーズンには49試合に出場。2018-2019シーズンのリーグ優勝に大きく貢献しました。
その活躍は世界から評価され、ドイツの名門FCケルンから声がかかります。しかし、ソウチェクは2019年6月にクラブと5年契約を締結し、そのオファーを断りました。
その翌年(2019-2020シーズン)の冬の移籍でウェストハムへのレンタル移籍が発表されます。
ウェストハム[2020-2025]
出場試合数 | 208試合 |
得点 | 32得点 |
アシスト | 10アシスト |
冬に加入したソウチェクは13試合に出場します。すると、初めての海外デビューにも関わらず、13試合3得点を記録します。新天地でも通用することをクラブに証明しました。
2019-2020シーズンはチームも残留争いを勝ち抜き、ソウチェクもその立役者の1人になりました。その結果を受け、シーズン終了後にウェストハムへの完全移籍が決まりました。
その後は、中盤のキーマンとして試合に出場し続けており、毎年50試合以上に出場しています。また、機動力を活かした得点力にも磨きがかかっており、プレミアの地で長きにわたって活躍する選手となっています。
プレースタイル
中盤の選手で、守備的なポジションを取ることが多い選手。守備の嗅覚が優れており、相手カウンターの芽を潰したり、ボールホルダーに対してガッツリ守備できます。また、素早いセカンドボールの回収から攻撃に繋げることも得意としており、自身がゴール前まで上がることもしばしば。空中戦の強さを持っているため、ゴール前でも脅威を発揮できる選手です。その強さから、コーナーキックのターゲットにもなります。
トーマス・ソウチェクの魅力
【トーマス・ソウチェクの魅力①:2列目/3列目からの飛び出し】
Embed from Getty Imagesソウチェクは度々ゴール前に姿を現します。プレミアリーグの選手の中で「最もゴール前に現れるボランチ」といってもよいほどです。
普段は中盤の守備寄りのポジションをとっており、守備に目を光らせていますが、攻撃のスイッチがはいると、すかさずゴール前に走ります。そのコース取りも見事で、浮き球のクロスボールが入りそうならゴール前、折り返しやこぼれ球が狙えそうならペナルティーアークと、シチュエーションに応じたランニングができます。
スラヴィア・プラハでもウェストハムでも、守備的なMFとは思えないほど得点をしており、その決定力にも驚かされます。
実際、2023-3024シーズンのプレミアリーグでのゴール期待値(xG)は6.92でしたが、7得点を挙げています。
↓2列目から飛び出したソウチェクのゴールシーン↓
【トーマス・ソウチェクの魅力②:空中戦の強さ】
Embed from Getty Images身長を活かした空中戦の強さも魅力の1つです。ソウチェクはタックルやファイトに躊躇(ちゅうちょ)がありません。そのため、誰よりも勢いをもって空中戦を闘うことができます。
2023-2024シーズンの空中戦勝利回数を見ても39回を記録しており、カゼミーロ42回、ライス39回、ジョエリントン18回と、この辺りのメンバーにも全く引けを取りません。(ちなみにマンチェスターシティMFのロドリは55回でした。)
このようなデータを見ると、相手ゴールキックのファーストヘッダー、コーナーキックのターゲットなどを務めていることも理解できます。
【トーマス・ソウチェクの魅力③:安定感】
Embed from Getty Imagesソウチェクと対峙するサポーターからすれば、ソウチェクは「荒々しい」「小汚い」。このような印象を持たれていることも少なくありません。
しかし、このようなプレースタイルの選手でこれほど試合を重ねている選手は少なく、そういった意味での安定感は非常に素晴らしいです。ソウチェクと同様の激しさを持ち味とするプレーヤーは、エンディディ、カゼミーロ、ビスマなど、多くいますが、どの選手も年間で出場する試合は30試合前後です。
一方のソウチェクは2020-2021シーズンに41試合、2021-2022シーズンに51試合、2022-2023シーズンに50試合、2023-2024シーズンに52試合と、頭一つ抜けて出場しています。怪我無くシーズンを終えることも難しいプレミアリーグにおいて、これだけの試合をこなしているのは間違いなく鉄人です。
また、プレーの安定感も魅力ある選手です。試合によっては多少の波はあるにせよ、出場すればチームのためによく走り、守備でも攻撃でもチームを牽引します。大きな波を立てず、怪我をしないソウチェクには監督も信頼せざるを得ません。
激しいライバル争い
トーマス・ソウチェクの魅力をお伝えしました。
これまで、ウェストハムで約4年間プレーを続けてきましたが、ソウチェクは出ずっぱりです。それほど、信頼を置かれる存在で、試合に出れば計算が立つ選手なのはプレミアリーグファンであれば誰しもが認めることです。
しかし、このファイターの傷はいつ癒えているのでしょうか。年々、プレミアリーグにはフィジカル的に能力の高い選手が入ってきます。その強度に耐えていかなければいけません。
ウェストハムにはルーカス・パケタ、エドソン・アルバレスなど、タフな選手が在籍しています。ソウチェクはそういった選手たちとライバル争いを繰り広げなくてはなりません。益々、ソウチェクにかかる負担は大きいように見えます。
しかし、この状況を何度も跳ね除けてきたのがソウチェクです。これから先、このようなライバルたちとどのように競って、出場機会を得るのか注目です。
是非トーマス・ソウチェクの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!