[写真]=Wallpapers.com
こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はリヴァプールに所属するDFトレント・アレクサンダー=アーノルドについて深堀をしていきます。これまでサイドバックというポジションは守備職人のような役割が主であり、それが善でした。しかし、この男の登場によってサイドバックの在り方がガラリと変化しました。
そんなアーノルドについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
基本情報
【身長】 180cm
【生年月日】 1998年10月7日
【出身国】 イングランド
【利き足】 右
【ポジション】 DF
【背番号】 66
【市場価値】 8500万ユーロ
主な獲得タイトル
リヴァプール
FAカップ:1回
プレミアリーグ:1回
チャンピオンズリーグ:1回
カラバオカップ:2回
UEFAスーパーカップ:1回
FIFAクラブワールドカップ:1回
コミュニティシールド:1回
プレミアリーグアジアトロフィー:1回
プレー映像
まずはアーノルドの魅力に迫るためにプレー映像をご覧ください。
これまでの経歴
2024年現在までのアーノルドの経歴を簡単に振り返りましょう。
2014-2016
アーノルドはリヴァプール一筋の男です。いわゆる現代では少ないワンクラブマンです。
アーノルドはアメリカからの移民で、6歳でリヴァプールの下部組織に入団しました。
16/17シーズンの成績は12試合4ゴール4アシストと、現在のアーノルドを彷彿とさせるような活躍っぷりで、その活躍が認められ、2016年にトップチームへと昇格を果たしました。
2016-2025
トップチームに入ってからはまずまずの出場機会が与えられました。昇格後の16/17シーズンではプレミアリーグ7試合、FA杯2試合、カラバオ杯3試合と、若手DFとしてはかなりの信頼を置かれる存在になりました。
そのころのリヴァプールの監督はのちにアーノルドを世界へと送り出す一人となったユルゲン・クロップ監督です。すっかりクロップの信頼を掴んだアーノルドは同年に年間最優秀若手選手賞を受賞しました。
17/18シーズンは同じ右サイドバックであるナサニエル・クライン、ジョン・フラナガンらとスタメン争いをしつつ、リーグ戦19試合で1ゴール1アシストを記録しました。この当時からすでに右足のキック精度は抜群で、ここからさらに成長していくことになります。
18/19シーズンになるとアーノルドはすっかりスタメンに名を連ねるようになりました。リーグ戦では圧巻の29試合で12アシスト。年間のプレミアリーグベストイレブンにも選出されました。さらには18/19シーズンのチャンピオンズリーグをリヴァプールが制覇し、こちらでもベストイレブンに選出。加えて、20歳のサイドバックというポジションでバロンドールにノミネートされるという偉業も成し遂げました。
19/20シーズンからは安定したアシスト数を確保するとともに、サイドバックのタスクが守備だけではないことを世界に知らしめました。以下にシーズンごとのアシスト数をまとめます。
出場試合数 | アシスト数 | |
2018/2019 | 40試合 | 15アシスト |
2019/2020 | 49試合 | 15アシスト |
2020/2021 | 45試合 | 9アシスト |
2021/2022 | 47試合 | 18アシスト |
2022/2023 | 47試合 | 10アシスト |
2023/2024 | 37試合 | 9アシスト |
圧巻のアシスト数です。プレミアリーグ内のアシストランキングも常に上位です。このようなサイドバックの攻撃参加は、リヴァプールのRSBアーノルドとLSBのロヴァ―トソンによって世界に波及したといえます。
アレクサンダー=アーノルドの魅力
【アレクサンダー=アーノルドの魅力①:時代を変えたキック精度】
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アーノルドと言えば「右足のキック精度」。それは言わずもがなですが、実はアーノルドは左足のクロスも武器として持っています。
それは、右足のクロス精度を活かすための武器ともいえます。
例えば、アーノルドの右足のみが精度が高かったとき、相手DFはアーノルドの右足のみをケアします。すると、アーノルドがお得意の右足でクロスを上げることが難しくなります。
そこで「左足のキック精度」がポイントになります。左足のクロスを相手DFにちらつかせることで、右足でのクロスがあげやすくなります。もちろん、左足でクロスを上げやすい時、上げるのがベストな時は左足でクロスを上げます。
右足のクロス精度にばかり目を奪われがちですが、実は「左足の精度」があるために「右足の精度」が引き出されているのではないか、というのが筆者の考えるアーノルドの魅力です。
【アレクサンダー=アーノルドの魅力②:中盤でのコンバートにも適応】
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現代フットボールの主流である「偽サイドバック」の役割を器用にこなします。イングランド代表では中盤の選手として起用された実績もあります。
リヴァプールでは攻撃時にサラーを追い越す動き、インナーラップは当然行います。それに加えて中盤でゲームを作る役割も担います。マンチェスターシティをはじめ、「偽サイドバック」は他のチームでも主流になりつつありますが、機能している偽サイドバックかどうかはわかれます。
アーノルドは間違いなく中盤として機能している「偽サイドバック」です。その違いはパスの選択、パスの精度に現れます。ベースのポジションが中盤の選手に比べ、サイドバックから中盤に入る選手というのはある程度の自由が与えられます。そのため、自身のタイミングで中盤に入って、自身のセンスでプレー選択することが可能になります。
そういった「偽サイドバック」だからこそできるアドバンテージをアーノルドは活かします。先ほど、パスで違いを生み出せることを綴りました。元々アーノルドはパスの能力が非常に長けていますが、中盤に入るとゴールに直結するパス、つまり相手DFの背後をとるパスを出すことができます。
また、ゴールに直結せずとも、縦パスで攻撃のスイッチを入れることもできるため、アーノルドの「偽サイドバック」は脅威になります。それも、ベースポジションはサイドバックのため、中盤に入るタイミングはアーノルドが決めます。それも相手にとっては厄介なポイントになります。
そういったパスの能力を持ちながら中盤で起用にプレーできるアーノルドは間違いなく世界屈指のRSBです。
【アレクサンダー=アーノルドの魅力③:フリーキックの精度】
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アレクサンダー=アーノルドの魅力①でもお話したことですが、アーノルドはキック精度が抜群です。動きの中から上げるクロスボールが高精度なのですから、当然、相手のプレッシャーがかからないフリーキックにおいては脅威になります。
そのフリーキックの特徴としては「カーブをかけながらドライブ回転で枠内に落とす」というもの。筆者の印象としてはアーノルドからみて左隅を狙うフリーキックを多く蹴っている印象です。
また、リヴァプールのフリーキッカーはショボスライ、サラー、エリオットなどがおり、必ずしもアーノルドが蹴るわけではありません。しかし、相手GKからすると、高精度のアーノルドがフリーキッカーの近くにいると惑わされます。その一瞬の迷いをアーノルドの存在だけで作り出すことができます。
こうしたフリーキックにおける様々な脅威を出せる選手はそう多くありません。この点も間違いなくアーノルドの魅力の1つでしょう。
芸術的なパスを重ねていけるか
トレント・アレクサンダー=アーノルドの魅力をお伝えしていきました。
現在(24/25シーズン時点)はクロップ政権が終わりを迎え、新体制のスロット政権でリヴァプールが躍進を続けています。その中心選手として引き続きアーノルドは活躍をしています。
徐々にライバルとなる若手選手がスカッドに入り始めていますが、アーノルドの実績と経験を踏まえるとその牙城は固く、アーノルドが退くことは考えにくいです。
まだまだリヴァプールのRSBとして数々の美しいパスを見せてくれることでしょう。
是非トレント・アレクサンダー=アーノルドの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!